PROJECT
HAYAKAWA TERUGGI TRIO
ハヤカワ・テルージ・トリオ
日本人バンドネオン奏者の早川純、ピアニストの久保田美希と、フランス人ベーシストのレオナルド・テルージによるタンゴ・トリオ。
それぞれのフィールドで音楽家としてのキャリアを積んできた3人がパリで出会い、互いの音楽性や才能に惹かれあう形で、2015年の春に結成。
3人の音楽的なルーツはクラシックにあり、その音楽の深淵さと芸術性の新たな表現の場として「タンゴ」を捉えている。
早川とテルージの作・編曲によるレパートリは、タンゴ本来の情感やエネルギーを色濃く湛えながらもモダンであり、伝統的なポピュラー音楽としてのタンゴの枠を超えた、芸術音楽としてのタンゴの再評価を目指している。
東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。ジェヌビリエ音楽院ジャズDEMを最上位で取得。2012年、13年とクリンゲンタール・コンペティション(バンドネオンの部)で特別賞と3位入賞。古典タンゴの魅力を再構築するユニット「Tango Azul」と、Neo Tangoを標榜するユニット「Tango-jack」を主宰。2013~2015年、パリに滞在し、ヨーロッパを中心に活動を展開。世界的バンドネオン奏者であるモサリーニ氏の信頼も厚く、代役としてオルケスタの指導にあたった。2015年夏に帰国。演奏家・作曲家として、バンドネオン、そしてタンゴの可能性を独自のスタイルで追求している。
現代音楽の大家であるダニエル・テルージ氏を父に持つ。パリ国立高等音楽院コントラバス科を卒業。アルゼンチンの血とフランスのエスプリを兼ね備えた彼は、その正確無比なテクニックと華のある芸術的な表現力も相俟って、ヨーロッパの音楽シーンにおいて最も注目されるベーシストの一人となっている。バンドネオン奏者のJ.J.モサリーニ氏の片腕として、彼のユニットで常にベーシストを務める。また、バンドネオン奏者のファンホ氏と共に、モサリーニ=テルージ四重奏団を主宰し精力的に活動。活動はタンゴに留まらず、イタリアの歌姫L.ガレアッティのユニット、オルケストラ・ド・コントラバス等でも作・編曲、演奏で参加。現在パリとベルリンを拠点としてヨーロッパを中心に活動を展開している。
ロンドン王立音楽院、パリ・エコールノルマル音楽院にてピアノを学ぶ。2012年ブレスト国際ピアノコンクールにて一位メダルを獲得。翌年、マイエンヌ国際ピアノコンクールに出場し、聴衆の支持を受けて入賞。音に対する独自の美意識と繊細な表現で、クラシック・ピアニストとしてキャリアを積んできたが、2013年にJ.J.モサリーニ氏の演奏に出会ったことでタンゴに目覚める。その才能を認められ、2014年にモサリーニ氏10年ぶりとなる日本ツアーではピアニストを務めた。2015年にはボルドーのタンゴ・フェスティバルに出演するなど精力的に活動している。
久保田 美希/ピアノ
Miki Kubota / Piano
早川 純/バンドネオン
Jun Hayakawa / Bandoneon
レオナルド・テルージ/コントラバス
Leonardo Teruggi / Contrabass
「彼らのような素晴らしい音楽家たちの成長に携われたことを、私はとても光栄に思う。彼らは必ずや、ブエノスアイレスの音楽「タンゴ」を、更に高い次元に押し上げてくれるだろう。」
“Es un gran honor para mi de haber participado en la formación de estos grandes músicos, quienes seguramente elevaran muy alto la música de Buenos Aires, EL TANGO.”
フアン・ホセ・モサリーニ(バンドネオン奏者/作曲家)
写真:Leonardo Bravo